
あと少しだけ。 - 遠くはなれていても毎週交わしていたメール。いつからかメールの頻度が少なくなり、来ることを期待しながら待ち続けるだけ。そうしている間にまわりの時間は流れ、自分の立ち位置も変わり、2人の距離は遠く見えなくなるほどに。もしも、あのとき、たとえ1センチでも近づく勇気を持てたなら、僕たちの関係も少しは変わっていたのかな。
転校経験のある人に。 - ちょっとロマンチックな転校の話です。自分を含め転校経験のある人と、そうでない人では感じ方が違うのではないでしょうか。 転校によって友達や恋人、あるいは好きな人と離れ離れにならなくてはいけない。子供時代にその距離は途方もなく遠く感じ、それでもやはり「あの人と同じ世界にいる」という感覚はある。その感覚が日に日に薄れていってしまうのは寂しいことだが「仕方がない」。 『秒速5センチメートル』はバッドエンドではありますが、「仕方がない」と考えたことのある人には必ずしも悲しいだけの最後ではないと思います。自分は「こういう転校、してみたかったな」とも思いました。 見る人によって感想の変わる作品です。だから人に薦めるときは感想を言わずに「見てみなよ」という方がいいかも。
ハッピーエンドは期待しちゃいけない - 作品の背景も調べずにただone more time one more chanceが挿入歌として使われていたという理由でこのアニメーションを拝見しました。 新海さんはよく「初恋」とそれに伴う心の痛みや彷徨をテーマとしてそれをいろんな設定やドラマツルギーで表現しようとする傾向があるみたいです。この作品を見て感じるのは言葉で具現化できない心の痛みや失意などマイナスの単純にマイナスな気持ちでした。それでも見るのをやめようかなんて思わず、ただ登場人物がハッピーエンドを迎えてきて終わってほしいと思いながら鑑賞していました。 この作品は初恋に対する経験や捉え方によって賛否が分かれると思います。もしあなたがこの作品で表れる人の愛し方に共感する部分があるなら、見入ってしまうとおもいます。だけど、もしあなたがそうでないのなら単につまらないような感情をえるでしょう。男一人でみるより、彼女と見たほうがあなたがつまらないと感じても女性の方はどういう風に感じるのか見れるので初恋になにも特別な意味を見出さない人はそうしたほうがベターだと思います。 最終部分は逸脱しましたが、評価は4つです。
ただ「美しいだけ」じゃなかた。 - 今までこの監督の映画は敬遠してきました。理由は背景や登場人物が美しすぎるから。でもふと手に取ってしまったこの作品を見たあと、その考えは一変しました。新海監督の風景描写はとても感覚的で、皮膚感や質感の塊でした。すべてが感情のフィルターを通して描かれた景色なんです。見ていたのではなく感じていたあの風景の数々。それは現実には存在しないのだけれど、確かに感じていた風景の美しさでした。何かを思い出すとき、心の奥の奥に残る残像のようなものが1部と2部ではありありと描きだされていて、驚いたと同時に少し切なくなってしまった。3話では社会人になった主人公が住む東京の描写が唐突に描き出され、一気に現実に引き戻されます。1話、2話に比べ第3話はどこかめまぐるしく場面が変わっていき、あっという間にエンディングを迎えます。この展開の慌ただしさには見ているこっちも不快感と焦りを感じますが、それこそが今実際に感じているリアルな時間の流れなのかもしれません。心のフィルターを通すと景色って一変するんですね。だからそれぞれ感じ方が違ければ、見てきた景色も違うはずです。もしこの監督の描写がすごくわかるという人には、きっとかけがえのない作品になるのではないでしょうか。
とても綺麗な映画タイトルです。 - テレビで観てとても良かったので、早速購入しました。言葉で表現するより視覚的表現方法を多分に用いている作品だと思うので、理解に苦しむ人は結構いらっしゃるかもしれません。私は主役の男の子の声がとても哀しげで寂しげでとても印象に残っています。